アップデートの度にユーザーの声が反映されていると実感すると「Studio One 6.1へバージョン4からアップデートしてよかった点」で書きましたが、ここではStudio One 6.1のバグ&トラブル情報を記載します。
ほとんどトラブルがなかったバージョン 4と比べると「Studio One 6.1」は、よく強制終了するようになりました。
現在使用しているのは2023年03月30日のメンテナンス・アップデートがリリースされた「Studio One 6.1.1」です。
このページに記載しているバグ&トラブル情報に関して
個人の環境によるものもあるかもしれない
このページで記載しているバグ & トラブル情報は、明らかに「Studio One」の原因の全ユーザーに共通するバグもありますが、わたし個人のPC環境やVSTプラグイン環境によるものもあるかもしれません。
プラグインとの相性についても記載しますが、Studio OneはMacではなくWindows 10で使用しているため、以下の症状は、わたしのPC環境のみで発生している可能性もあります。
わたしのPC環境とVST2プラグイン周りの問題でもあると考えていますが、圧倒的な安定感があり、ほとんどクラッシュしなかったバージョン 4と比べると、バージョン 6は、よく強制終了するようになったり、安定性に疑問符をつけたくなります。
Studio One 6.1.1 メンテナンス・アップデート
2023年03月30日にStudio One 6.1.1へのメンテナンス・アップデートがリリースされました。
このメンテナンス アップデートでは「オーディオ・キャッシュ・ファイルが作成されない」「特定のサードパーティ製プラグインを使用したモノラル・トラックでのレベル低下」などのバージョン 6.1 で見つかったいくつかの問題が解決されています。
Studio One 6.1のバグ&トラブル情報
オーディオ・キャッシュファイルが作成されない(解決済み)
2023年03月30日のStudio One Ver 6.11へのアップデートで速やかに修正されましたが、オーディオ・キャッシュファイルが作成されなかったため、異なるBPMのループを使用する音楽制作が絶望的でした。
バージョン 4のプロジェクトを立ち上げた場合は、バージョン 4のオーディオ・キャッシュが残っていたために再生に異常はありませんでしたが、バージョン 6で新規プロジェクトとして制作を開始した場合に致命的とも思われる大きな問題でした。
すでに解決されている問題なので詳しくは書きませんが、サンプル・レートの変換と、テンポを合わることが必要なオーディオ・ストレッチ時の問題です。
例えば異なるテンポ情報のループを読み込ませると、オーディオ・キャッシュファイルが作成されないために、再生時にプチプチ音が入るという症状がVer 6.1.1 へのアップデート前にはありました。
クリップ・ゲイン・エンベロープのトラブル
すべてのファイルで起こっている減少ではありませんが、クリップ・ゲイン・エンベロープ使用時に音量調整をしていない箇所で勝手に音が小さくなります。
非常に細かなオーディオファイルの音量調整がクリップ・ゲイン・エンベロープはできますが、バージョン 4 のリリース時にもオートメーションが反映されないバグがあった記憶があるので信頼性に欠けます。
バージョン 5で搭載された機能だと思いますが、バージョン 5のときは、そのようなことはなかったのでしょうかね?
VSTプラグインとの相性はよくない
強制終了したり、エラーメッセージが表示されるなどの、ほとんどのStudio Oneのトラブルの原因がVSTプラグインとの相性にあると感じていますが、インストール後の初回起動時にSteinbergのソフトシンセ「Dark Planet」の読み込みに時間がかかっていて、永遠に終わる気配がなかったので「Dark Planet」を使用停止にしました。
この段階で嫌な予感がしたのですが、やはりその予感は的中した感じがします。レガシーソフトウェアとして無償配布となったFocusriteのプラグインバンドル「Midnight Plugin Suite」と「Scarlett Plugin Suite」をダウンロードして使用しましたが「Studio One 6.1」と相性が悪い感じです。
強制終了後の起動時に「Midnight Plugin Suiteが原因」と警告が出たので、音は好きな感じでしたが使用停止にしました。
レガシーソフトでVST3へ対応も含めFocusriteのアップデートは今後行われるはずもないので「Midnight Plugin Suite」と「Scarlett Plugin Suite」はなかったものとします。
レガシーソフトの場合は仕方がないと思いますが、IK Multimediaの「SampleTank 4」のサンプルを読み込みした後に、Studio One側で頻繁にエラー表示が出ます。
ソングを保存して、一旦、「Studio One」を終了してから再起動したときに「SampleTank 4が原因」と警告が出ます。
「SampleTank 4」は最新バージョンにアップデートしたものを使用していますが、バージョン 4使用時は、まったく問題がなかったことや、Cubaseではトラブルなく使えていることを考えると「Studio One 6.1」に問題があると思われます。
プラグインのスリープ機能が原因か?
これを個人的環境で済まされるのであれば、少しきついところがあります。海外のStudioOneのフォーラムでも出てましたが、いろいろ考えると「Studio One 6.1へバージョン4からアップデートしてよかった点」で書いた「プラグインのスリープ機能」に問題がある気がします。
せっかくソング全体のCPUパフォーマンスを向上させる「プラグインのスリープ機能」が搭載されたのに「安定感に難あり」だと複雑な気持ですが、プラグインのスリープ機能と、一部プラグインとの間で問題が発生している気がします。
ただ、IK Multimediaのプラグインはテープマシン・シミュレーターあたりから、やたら負荷が重く、快適さを求めるユーザー視点のメーカーではありません。
負荷の軽減みたいなアップデートはほとんど記憶にないので、「Studio One 6.1」の責任と言ってしまうのは、なんとも判断が難しいところではあります。
IK Multimediaの「Amplitube 5」の起動時間に関しては「Studio One 4」で使用していた時代から「Amplitube 4」と比較して「無理に使用しなくていいや」のレベルで時間が掛かっていました。
便利な機能はたくさんある「Studio One 6.1」ですが、現状だとメンテナンス・アップデートでも、すべて解決していない状況ですので、安定していたバージョン 4からアップデートしてよかったとは言い難いです。
記事公開日:2023年04月23日 by KSTY
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